食品はものにより包装の方法が異なります。生鮮食品等は中身も見えるようOPP袋などで梱包されています。しかし、レトルト食品等は中身が見えないようになっている専用のレトルトパウチで梱包されています。このように食品の包装方法は様々です。そもそも食品包装の歴史は、言い換えるとある意味「腐ること」との闘いと言っていいのかもしれません。軍人の携帯食として開発・発展していった缶詰がそれを実現させたものと言ってもいいかもしれません。外部との完璧な遮断による腐敗の基となる細菌を繁殖させないことと内容物の食品加工技術によるその原因自体を取り除いてしまう、という両者が実現されて初めて為しうるもので、いまだ使用されていることからもその原理にあった包装形式と言えるからではないでしょうか。

唯一難点と言えば、容器のフレキシブル性がどうしようもできないことだったのかもしれません。それを満足させつつ同様の原理に立った包装としたのが「レトルト食品」と言えるのではないでしょうか。

ここで焦点となる腐敗を引き起こす細菌の実態です。通常耐熱胞子を形成する細菌は2種類あると言われています。「好気性細菌」と「偏性嫌気性細菌」がそれです。この耐熱性があるがゆえ、殺菌には100℃以上の高温で行う必要があります。

耐熱性レトルト包材とハイバリアー包材の使い分け

特に一時問題となったボツリヌス中毒の原因と言われたクロストリディウス・ボツヌスを死滅させるための条件として、121℃(食品中心部で)の高温で4分間以上加熱しないとダメ、という厳しい条件が必要とされています。

ここで開発されたのがレトルト殺菌(加圧加熱殺菌)です。これを現実に実施しようとすると、耐熱性とともに耐圧性をも実現させる必要がありました。

このために開発されたのは「レトルトパウチ」と呼ばれる包材です。耐熱性、耐圧性のほかガス遮断性、香気遮断性、機械的適性をも併せ持った優れものです。

これには油脂酸化、色素などの酸化分解、アミノ・カルボニル反応やメラード反応といった非酵素的褐変等による風味変化が起こりにくい多水分食品には透明の耐熱性レトルト包材が使われ、一方これらが起こりやすいものにはアルミ箔を使用したお馴染みのハイバリアー包材を使うという内容物の性質に合わせた使い分けがされています。

特に一時問題となったボツリヌス中毒の原因と言われたクロストリディウス・ボツヌスを死滅させるための条件として、121℃(食品中心部で)の高温で4分間以上加熱しないとダメ、という厳しい条件が必要とされています。ここで開発されたのがレトルト殺菌(加圧加熱殺菌)です。これを現実に実施しようとすると、耐熱性とともに耐圧性をも実現させる必要がありました。

このために開発されたのは「レトルトパウチ」と呼ばれる包材です。耐熱性、耐圧性のほかガス遮断性、香気遮断性、機械的適性をも併せ持った優れものです。これには油脂酸化、色素などの酸化分解、アミノ・カルボニル反応やメラード反応といった非酵素的褐変等による風味変化が起こりにくい多水分食品には透明の耐熱性レトルト包材が使われ、一方これらが起こりやすいものにはアルミ箔を使用したお馴染みのハイバリアー包材を使うという内容物の性質に合わせた使い分けがされています。

プラスチックチューブがいまや主流

今では当たり前となっている歯磨き粉用などの絞りだし容器としてのプラスチックチューブが世に出るまでは、金属特にアルミニウムなどを成型して作られた金属チューブが主に使われていました。

他に金属チューブに使用されていたのが錫や鉛といった金属で、紫外線と言った光線や空気に多く含まれる酸素などで変質してしまうような内容物の長期保存には適しており重宝されていました。

ただ如何せん金属の宿命で弾力性にかけ、復元も不十分、あるいは印刷にも不向きといったデメリットがあげられていました。練り歯磨き粉用チューブでお馴染みの形状は、「底つき薄肉円筒」と呼ばれアルミなどの材料をパンチなどで押し叩いて成型されていました。

アルミニウムより錫や鉛の方が圧延性は優れていましたが、価格的にアルミニウムと比較して高価で、また鉛に至っては安全性に問題ありとして食品用などには不向きとされ、絵具用とか医薬品など限られた範囲で使用されていました。医薬品用に至っては内容物保護と耐薬品性向上のためポリエチレンが内層に使用され、価格的に汎用品への使用は一層難しいものとなっていました。